記憶と音
夢を捨てた警察官、愛生(なな)と自暴自棄になった中学生、久遠(くおん)。
繁華街付近に腰を下ろした久遠、スマホを取り出せば白く画面が光る。
祖父からの不在着信を確認し、スマホを目の前に投げ捨てた。
だが、その先にはスーツ姿の女性。
背が高く、顔立ちも整っておりモデルのような人がいた。
その女性は愛生(なな)と名乗り、隣に腰を下ろす。
片手には、酒やツマミが入ったコンビニ袋。
そして、桃のジュース。
桃のジュースを久遠に渡し、愛生はビールを開けるそして、
「Cheers(乾杯)」と一言いい、ぐいっと杯をあげ、「名前教えてよ」
「…久遠」
名前を聞いてきた。
この物語は二人のクズの出会いについての話だ。
ー 7,228文字
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